下部の羽片の最下小羽片は全裂する
小羽片は平行四辺形チック
* 2022.01.11
5472) オオカナワラビ ?
4日の日に長崎・坂本町国際墓地(*A*)の北側母地の中を散歩した。その入り口の鉄格子門はいつも空いているようで、北墓地の最も奥には幕末から明治に活躍したトーマス・グラバー(*B*)やその息子の倉場富三郎のお墓がある。
北墓地の前には急なコンクリートの坂道があり、そこを渡るとちょっとした広場があり、その東側には永井隆先生(*C*)のお墓がある。その横には南墓地(*D*)の鉄格子の入口門がある。
南墓地入口の前の坂道がコンクリートで舗装されたのは僕が5~6歳の頃だった。坂道の横には南墓地の門に続く土手があり、ここにはかつて大きなニセアカシヤ(*E*)の木があり、その周辺には墓地への侵入を防ぐカラタチ(*F*)、それにヤマブキ(*G*)がかなり茂っていた。今はそれらは全くなくなっていて、雑木が茂っている。
その雑木の陰にシダの一種を見つけた。葉が平行四辺形に近い形の四角いもので、一応写真を撮っておいた。シダ類というのは皆同じような格好をしていて、種類がひどく判りにくいものが多いので、あまり好きではない。ただ、出会ったからには、写真を撮ったからには、それらが何というものであるのか名前を調べたくなる。
シダ図鑑は「写真でわかるシダ図鑑」(池畑怜伸 著・トンボ出版)を持つにはもっている。変わった格好のシダ類は判るのだが、ほかのものは皆そっくりのもので、小さなところの特徴、特に葉の裏のソーラス(胞子嚢)といわれる部分の小さな形の違いから判断していくことが多い。しかし、このソーラスが剥げ落ちてなくなったものは葉の形状や茎・根部分から調べていくことになる。或る程度の推測からこれを詳しくネット上で確かめるのだが、これがまたひどく緻密で厄介な作業となる。字が見辛くなっている僕には本当に引けに引けないような苦しい時間となる。シダ類の名前を教えてくれるサイトもないので、じっと耐えながら一人で調べていくしかないのである。やめてしまうのは簡単なことなのだが、やっぱり、シダ類というのは、こんなことがあるから返って魅力的なのだろうか。
しかし、今まで何回放り投げてきたことだろう。
今回見つけたシダ類は、葉の形(小羽片)が平行四辺形で、葉柄に近い片側部分には葉裂がなく弓なりのもので、小羽片の⑦先端近くから反対側には10個ばかりの裂というか鋸歯みたいなものがある。よく見ると下部の破片の最下部羽片だけには葉の裂(鋸歯?)が全周囲にある。また、茎の部分には茶色の毛(鱗片)は殆どない。葉の裏にはこの時期ソーラスは剥げ落ちその残骸もない。葉身は上部で急に細くなり頂羽片のまとまったものとなっている。
たったこれだけしか同定の根拠に上がるものはないが、後は全体的な感じと葉ので殻や繁り方で見分けるしかないようである。
さんざん苦労して、これらの所見に会うものは「オオカナワラビ」(*H*) しかないと思われた。
もうこれ以上時間を費やして調べるのは、時間の無駄に思えてきて、限界だ。
オオカナワラビなら、その葉裏のソーラスは小羽片の辺縁近くに付くはずである。次回そこに行った時に確かめることにしよう。
*【参照HP】① 長崎・坂本町国際墓地(*A*):a.≪旬の風 226≫ 坂本町国際墓地で眠る人々 ①、b. ≪旬の風 302≫ 長崎坂本町国際墓地で眠る人々 ②、c.≪旬の風 603≫ 長崎・坂本町国際墓地 南墓地、d.≪旬の風 626≫ 長崎 坂本町国際墓地の“さくら”、e. ニセアカシヤ ・(*496)トゲミノキツネノボタン(*1929)、g. トゲミノキツネノボタン Ⅱ (*1949)、h. カラタチ ★ (*826) 、i. イスノキ Ⅲ(*3523)、j. イスノキ Ⅳ(*3541)、 k. イスノキ Ⅳ(*3541)、 l. 歴史と出会える街 長崎:長崎・坂本国際墓地(歴史の街長崎観光ぶらり散策):[ http://isidatami.sakura.ne.jp/kokusaiboti.html ]、m. 5471) ツルドクダミ Ⅲ 、② トーマス・グラバー(*B*):、③ 永井隆先生(*C*): a. ≪新・旬の風 160 ≫ 長崎の鐘・永井 隆、b. nippon.com 長崎の光と影:永井隆博士が残した被爆の記録と生き様:[ https://www.nippon.com/ja/features/c02301/ ]、c. ≪旬の風 226≫ 坂本町国際墓地で眠る人々 ①、d. オリヅルラン [Ⅱ] (*3402)、④ 南墓地(*D*):≪旬の風 603≫ 長崎・坂本町国際墓地 南墓地、⑤ ニセアカシヤ(*E*):a. ニセアカシヤ ・(*496) 、b. ニセアカシア Ⅳ(*2031)、c. ニセアカシア Ⅴ ハリエンジュ(別名:)Ⅴ(*4302) 、⑥ カラタチ(*F*):a. カラタチ ★ (*826)、b. カラタチ Ⅱ ★(*1970)、⑦ ヤマブキ(*G*): a. ヤマブキ ・(*553)、⑧ 「オオカナワラビ」(*H*) :a. 関西の花・シダ・兵庫県 オオカナワラビ:[ http://plants.minibird.jp/kansai/kansai50/kansai_a/con_o/ooKanawarabi/ooKanawarabi.html ]、b. カナワラビ類の見分け方:[ http://pteris.la.coocan.jp/study/08/kanawarabi.html ]、、c. 山野草・シダ編#57 オオカナワラビ(カナワラビ):[ http://kuchitanplants.web.fc2.com/ookanawarabi.html ]、d. 四季の山野草 オオカナワラビ :[ https://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_1428.htm ]
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