山川草木・動物 歳時記 Ⅱ 

身の回りの自然を歳時記風に綴った記録。



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                     * 2024.04.06


5861) モラエア エレガンス  オレンジイエロ-


 
 自然の中のウォーキングも良いが、時には、街の中を歩くのもいい。ときどき、見たこともないような園芸種の花に出会うことがあるからだ。皆が気に入った好きなものを植えて楽しんでいる。

 園芸種の花の種類はそれこそ超膨大で、園芸種の店に行くと、その種類に圧倒されてしまう。手に入れようと思えば、手ごろな値段で手に入るのだが、よほどの気に入ったものでないと僕自身は買うことはない。あまりの膨大な種類の中では、珍しく美しい花でも、僕の買うは喪失してしまうようだ。

 ただ、街の中を歩いていて、ヒョッと美しい花を見ると、つい足を止め、じっくり見てしまう。それが珍しく美しい花ならなおさらのことである。それも、多くの花の種類が植えてある『これ見よがし』の大きな花壇のではなく、数種類のものだけがひっそりと小さなスペースに植えてあるものに、目と心が行ってしまう。そして、思う。どんな方がその花をそこに植え、どれくらい愛おしく思っているだろうかと。

 先日、佐世保の俵町の十字路で見かけた花はそんな花だった。交差点で信号待ちをしていると、渡る道の向こうに何か黄色い花が咲いているのが見えた。3~4階建てのビルの下の小さなスペースだ。

 歩道を渡ると、小さな植木の前の小さなスペースに、たった1輪だけ、見たこともない美しいカラフルな花が咲いていた。その何とも言えない美しさに心を奪われてしまった。

 何という美しい花だろう! 素晴らしい!  

 6弁に見えるその5cmほどの花は、3弁が黄色で、それと互い違いに出ている花弁はマッチの炎の火ような朱色だった。花にもいろいろあるが、これはとびっきりの美しさだと思った。やや暗い緑色の背景に、ただ、一つだけ浮き上がったように咲いているという状態も良かった。

 自宅に戻って、パソコンのネット上でその名前を調べようと思ったが、どういう系統のものかも判らず、スイセン類を調べてみた。たが、このような花はヒットしなかった。
 今は花の名前を知るには、ひどく便利なものがあり、嫁さんのスマフォで僕のデジカメの写真を撮り、スマフォで検索すると名前が判るというアプリがある。特に、このアプリでは園芸種の花では正確な答えが返ってくるのだ。

 この操作で、一発! 出てきたのは、「モラエア エレガンス オレンジイエロー」(*A*)という名前の園芸種花だった。

 「モラエア」という南アメリカ産のアヤメ科の植物で、「モラエア属」のものだという。「モラエア」属ということで、『エレガントなオレンジイエロー』という修飾句を付けて命名されたのだろう。この花の朱色のマッチの炎のような部分が深緑から緑に変化するような紋のある「グリーンタイプ」のものもあるようだ。「モラエア エレガンス グリーン」というのかも知れない。

 「モラエア」のこの花びらの斑紋は、マッチの炎に例えられるのではなく、クジャク(*B*)の羽模様に似ているとされる。その花色や模様は変異に富んだもので、球根植物らしい。特筆すべきは、外側に広がる3枚の紋付いた花弁の模様は、受粉昆虫を導き入れるための独特な模様(ネクタリー・ガイド) だといわれている。
 この美しい花は、北半球の日本では11月~4月に咲き、冬の何もない時期に花を付ける。
植物体は家畜には有毒とされている。やはり、
綺麗な花には【毒】がある。あ、違った!
綺麗なバラには「トゲ」があるか。

 園芸種の花の名前は、意味のないカタカナ記号の羅列のことが多くて覚えにくいが、この花の名前に関しては、覚えやすい。

 もし気に入ったら、「モラエヤ(もらえあ:貰えや)」と。
 簡単に人から貰うことはないだろうが・・・



*【参照HP】①モラエア エレガンス オレンジイエロー」(*A*): a. みんなの趣味の園芸  モラアエ:[ https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-420/target_tab-3 ]、b. Green Snap  モラエア エレガンス の一覧:[ https://greensnap.jp/search/tags?id=672663 ]。② クジャク(*B*):a.  3893)  、b. 大崎公園のクジャク:検索中、c.  





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チュウリップの咲き方による分類

sakikata


このシェーマ図は 森ノオト:[ https://morinooto.jp/2017/04/05/tulip/ ]からの転写



以下は・・・チューリップの過去画像
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                      * 2024.04.07

5860) チューリップ Ⅳ


 僕が小学校低学年頃の子供時代、先生が教えてくれた「花壇に咲く春の花」と言えば、チューリップ(*A*)とヒヤンス(*B*)、タンポポ(*C*)であったが、今は、どうなんだろう?
 今の時代は、膨大な種類の「花壇に咲く春の花」があり、いろいろな園芸種花が家の庭に植えられる。その中から子供も先生も 何の花をあげるのだろうか。それは、きっと多種多様のものがあがるに違いない。 
 気の利いた先生なら、「春、野に咲く花にはどんなものがあるでしょう」と質問するかもしれない。そして、気の利いた子供なら、「オオイヌノフグリ!」とすらっと答えるかもしれない。かつての僕の子供時代には、無かった話だ。

 いまでも、チューリップは春を代表する人気の花だが、ウォーキングの途中では時に見かける程度で、昔、どこにもあったような大いなる人気の花ではないと見える。ヒヤンス(*B*)に至っては、殆ど見かけない。

 今年の春、3月から4月に見たチューリップの花はたったの3~4種類だった。チューリップの花というのは、やっぱり、その形も良く花も美しいし、なにか
 どっしりとした存在感があるのが素晴らしい。最近のいろいろな春の園芸種花も可愛くて美しいのだが、チューリップに比較したら、何かチャラチャラした感じのものが多い。

 今年見たチューリップの花の種類が何と言うものか,調べようと思ったのだが、とてもじゃないことが判った。なんと! チューリップの種類というのは、10000種類にもなろうかという超膨大なものであるようだ。ただ40000種もあるというバラには遠く及ばない。これに対して、たったの800種類しかないサクラのなど足元にも及ばないのだが、それを調べようとするものなら、「サクラん状態」になるほどに、大変な作業になる。見てきたチューリップの種類・品種を探そうなんてことは、しない方が良さそうである。

 ただ、チューリップの種類の大まかなグループ分けはある。花の咲く時期によって「早生」「中生」「晩生」と分けられ、「早生種」には、一重早咲き(Single Early)、八重早咲き(Double Early:)があり、「中生」には、トライアンフ (Triumph)、ダーウィン・ハイブリッド (Darwin Hybrids)、「晩生」には、一重晩咲き(Single Late)
 、ユリ咲き(Lily-flowered) 、フリンジ咲き (Fringed) 、ビリデフローラ (Viridiflora)、レンブラント(Rembrandt) 、パーロット咲き(Parrot) 、八重晩咲き(Double Late)の全11グループがある。その他に、原種のカウフマニアナ(Kaufmanniana) 、フォステリアナ(Fosteriana) 、グレイギ(Greigii)に分けられるという。
 もっと大まかには、一重咲き・八重咲き・ユリ咲き・フリンジ咲きの4タイプに分けられるようだ。 

 チューリップは、トルコを中心に生息するユリ科の球根植物で、オランダに渡って品種改良が盛んに行われた。現在までに品種改良が世界で次々と行われ、多くの種類がでてきた。

 僕は知らなかったのだが、チューリップは香りがあるという。品種によって香りが異なっているようで、「ジューシーで甘い香り」「みずみずしいほのかな甘い香り」「スパイシーな香り」などと表現されている。温かい室内では、香りが高くなるともいう。

 それなら、次から是非、チューリップの香りをかぐことを忘れないようにしよう。






*【参照HP】① チューリップ(*D*)a. チューリップ (*1564)b. 2014)  チューリップ  c. 2317) チューリップ Ⅲ、② ヒヤンス(*B*):ヒヤシンス(*2318)、③ タンポポ(*C*)a. セイヨウタンポポ (*254) b.  カンサイタンポポ (*844)c.  シロバナタンポポ (*255)d.  タンポポ・雑種 [Ⅰ] (*2125)e. タンポポ・雑種 [Ⅱ] (*2089)




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葉が殆ど倒れている フリージア
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2あ

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赤い花のフリージア

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紫ピンク色花のフリージア


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                       * 2024.04.06

5859) フリージア Ⅲ


 今、フリージア(*A*)の花の香りが庭に立ちこめている。

 この香り、何か・・僕の嫌いなジャスミン系の香り、すなわち、バンマツリ(*B*)クチナシ(*C*)のひどく甘ったるい憂鬱な香りに似ているが、こちらは、もっと爽快でスッキリ、エレガントな感じがする。そう、それは、あのキンモクセイ(*D*)の香りによく似ている。

 昔、若いとき、僕が職場で転勤になった時に、お別れにと言って、フリージアの花束(*E*)をくれた人がいたな・・・その女性もエレガントで綺麗な人だった。けれど、今はどうしているんかな・・・きっと、お年を召されたことだろう。もう、40年以上も経ってしまったんだから・・・フリージアの花を見ると、その人のことを必ず思い出す。

 話は急に変わるが、毎年この時期に庭に生えてくる白い花と黄色花のフリージアは、地べたに這いつくばった状態で、その花だけがやっと首をもたげたような状況になっている。細長くて薄手の葉は完全に地についていて、汚れてしまっている。この状況というのは、まともなものなのか?
 エレガントな芳香を放つフリージアの花を葉と一緒に花瓶に飾りたいが、緑葉の方が汚れていて、ヨレヨレな感じで、どうもいただけない。

 もしかしたら、自宅のものは何がしかの病気ではないのかと思い、調べてみた。

 確かに、フリージアは雨量が少なく乾燥ぎみの土質で、病原菌の少ない環境に自生する植物で、雨の多い日本、特に日の当たりにくい我が家の庭などは、病気が出やい環境のようである。多いのはフザリウム菌などによる球根腐敗病や首腐れ病で、どちらも葉が3~4枚出てから発病し、葉が黄ばんだり、地際部分が腐って倒れてしまうというだが、この病気ではない。葉は長々と伸びていて、決して、黄色くもないし、花も咲くのだから。

 すると、ネット上のあるサイトに書いてあった。
 本来的に、このフリージアというのは、特に庭に植えていた場合、倒れやすいという難点を持っているというのだ。その事を防ぐためには、花・葉をもたげる丸い輪っかの付いた支柱を用いたり、
葉が出始めた頃、その根本に土を盛って、重い花や茎葉を立てることが必要なようだ。なるほど・・・。

 自宅の庭に倒れて咲く
白と黄色のフリージアの花・・もともとは、フリージアは白い花のみだったといいう。黄色花が出現したあと、最近では、赤色や紫色のもの(*F*)も出現している。香りが強いものは、白い花と黄色い花のもので、赤や紫色の花は香りが少ないようだ。

 この
フリージアはアヤメ科フリージア属に属する多年草でである。今回、葉が垂てもいいように、根の球根を掘り出して、鉢植えにしてみようと思っている。そうすれば、このエレガントな香りが自宅の部屋まで移動できるという訳だ。





*【参照HP】① フリージア(*A*): a.  フリ-ジア [Ⅰ](ラインベルト・ゴールデン・イエロー種)、b. フリージア [Ⅱ] (*2598)、② バンマツリ(*B*) a.  バンマツリ Ⅰ (*1691b.  バンマツリ Ⅱ (*1692)、c.  バンマツリ (ニオイバンマツリ) [Ⅳ] (*4865)③ クチナシ(*C*):a.  クチナシ(*830、b.  クチナシ (*1322)、c.  クチナシ  (3080)④ キンモクセイ(*D*):a.  キンモクセイ (*1007)、b.  キンモクセイ (*1153)、c.  キンモクセイ Ⅲ (*4127)⑤ フリージアの花束(*E*)フリ-ジア [Ⅰ](ラインベルト・ゴールデン・イエロー種)、⑥ 赤色や紫色のもの(*F*): フリージア [Ⅱ]

      


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